プロ野球PRESSBACK NUMBER
「ルーキーの当たり年」が今年のドラフトにも影響する? ドラ1佐藤輝明、栗林良吏の活躍で狙われる“即戦力候補”は…
posted2021/09/14 06:00
text by
西尾典文Norifumi Nishio
photograph by
KYODO/Kiichi Matsumoto
プロ野球のドラフト会議まであと1カ月を切った。改めて昨年の指名を振り返ってみると例年以上に即戦力として活躍している選手が多いように見える。ここまで一定の活躍をする主な選手の成績は以下のようになった(9月12日終了時点)。
《セ・リーグ》
佐藤輝明(阪神1位)
105試合 95安打23本塁打60打点5盗塁 打率.254
伊藤将司(阪神2位)
16試合 7勝6敗0セーブ0ホールド 防御率2.98
中野拓夢(阪神6位)
102試合 96安打1本塁打28打点22盗塁 打率.280
牧秀悟(DeNA2位)
104試合 100安打16本塁打52打点1盗塁 打率.276
栗林良吏(広島1位)
39試合 0勝1敗23セーブ0ホールド 防御率0.47
《パ・リーグ》
早川隆久(楽天1位)
17試合 7勝5敗0セーブ0ホールド 防御率3.82
若林楽人(西武4位)
44試合 40安打2本塁打10打点20盗塁 打率.278
伊藤大海(日本ハム1位)
16試合 9勝5敗0セーブ0ホールド 防御率2.54
近本の大活躍→小深田ドラフト1位指名
ADVERTISEMENT
若林は5月末に膝の大怪我で離脱しているがそれ以外の選手はシーズンを通して活躍を続けている。
佐藤はオリックス・ソフトバンク・巨人と、早川はヤクルト・西武・ロッテとそれぞれ4球団競合しているように、昨年は即戦力候補を上位指名した球団が多かったが、その期待に応える「歴史に残るルーキーの当たり年」と言えるだろう。
彼らの活躍が今年の指名に影響することも大いに考えられる。
近年では近本光司(18年阪神1位)の大活躍が、ポジションこそ違うものの同じ社会人で俊足のリードオフマンだった小深田大翔(19年楽天1位)の高評価に繋がったということもあった。そういう意味では、今年活躍したルーキーの恩恵を受けそうなドラフト候補も確実にいるはずだ。