将棋とサッカーに共通点があるという話は最近よく聞きますが、小泉選手にドンドン成長してもらって、いつかお二方との対談＆指導対局企画などが実現してほしいなと思います。もしよければ僕もその現場に行って、イラスト描きますので（笑）。

将棋好きで話題のJリーガー小泉佳穂　©Getty Images

高見－佐藤紳の叡王戦予選が壮絶だった

　公式戦で1つ挙げておきたいのは、叡王戦の段位別予選・高見泰地七段と佐藤紳哉七段の対局です。イラストにもある通り、AI評価値の二転三転どころではない揺れっぷりに、「こ、こんなにも1分将棋って難しいのか……」と思い知らされました。

　スポーツでもタイトルマッチなどに注目が集まりがちですが、ふと見た一戦がスゴい好勝負だった、というケースがあります。

　将棋の世界でも、そんな“知られざる大激闘”が数多く存在しているのだろうな――と気付かされましたし、できる限りいろいろな対局を見たいなと思う次第です。そして知り合いが業務中なのに「日本将棋連盟ライブ中継」をちょいちょい見てしまうと言っていたワケが分かりました（笑）。

ハイテンションな姿から想像できる将棋好き

（2）8月の藤井王位・棋聖

　さて真夏の藤井二冠の戦いも熱戦の連続でした。

　まずABEMAトーナメントの話からすると……準決勝進出を果たしたチーム藤井ですが、対局中の素晴らしい戦いぶりはもちろん、ここで見せる19歳の素顔もたまらないですよね。

　おやっと驚いたのが、竜王戦挑戦者決定戦トーナメント決勝第1戦でのこと。藤井二冠が珍しく洋食のハッシュドビーフを食べていたことが“観る将”でプチ話題になったんですが、アベトナのチーム紹介動画にて、高見七段が東京の将棋会館の近所にある洋食店「ル・キャレ」をオススメしていたことが伏線だったのかも……と想像しています。

　その一方で高見七段に対して“弟キャラ”な感じになったり、伊藤匠四段（18歳）について「やっぱり若いですね」と冗談を言って、高見七段に「同学年ですよね」とツッコまれたり。

　タイトル戦や公式戦での凛々しい姿はもちろんですが、楽屋動画などでは時にユルく、時にハイテンションな姿を見せてくれる……本当に将棋好きなのが伝わりますし、まさに新世代のスターという感じですよね。マンガとしても超描きやすいですし、妻は毎日チーム藤井の楽屋動画を見ています（笑）。

　なお「イラストで藤井二冠の全対局結果を描いてもらえると嬉しいです」というリクエストを受けているんですが、8月は公式戦9局にプラスしてABEMAトーナメント……。先月まではそれぞれの対局ハイライトシーンを描けていたんですけど、スペースの都合上、いよいよ対局者それぞれのお顔と対局結果を描くだけで精一杯になってきちゃいました……そんなところでも藤井二冠のスゴさを感じます。

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