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野球の日韓戦、五輪やWBCなどで日本10勝-韓国9勝の“ほぼ五分” メダルへ2つのカギは過去苦しめられた左腕攻略と…〈宿敵分析〉
 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byShinya Mano/JMPA

posted2021/08/04 11:05

野球の日韓戦、五輪やWBCなどで日本10勝-韓国9勝の“ほぼ五分” メダルへ2つのカギは過去苦しめられた左腕攻略と…〈宿敵分析〉<Number Web> photograph by Shinya Mano/JMPA

劇的なサヨナラ勝利で準決勝進出を決めた日本。宿敵・韓国との準決勝を制すれば頂点が見えて来る

左腕ぞろいの投手陣と打撃好調のキム・ヒョンスに要注意

 日本は韓国代表の左腕投手に苦しめられてきた。2006年、2009年WBCのポン・ジュングン、2009年WBCのリュ・ヒョンジンなど、速球の勢いがあり落差のある変化球を繰り出す投手を打ちあぐんできた。

 今回は、ロッテ・ジャイアンツのキム・ジンウク、起亜タイガースのイ・ウィリと昨年のドラフトで入団した新人左腕を2人も擁している。日本にとってはデータがほとんどない投手だ。さらに韓国を代表する左腕セットアッパーであるLGツインズのチャ・ウチャンもいる。

 先発はアメリカ戦で先発し負け投手になった右腕のコ・ヨンピョ。おそらく継投策が基本になるはずで、韓国はピンチになれば、こうした左腕投手を惜しげもなく投入するはずだ。

 打線ではチームリーダーでMLBでもプレーしたキム・ヒョンスが、3試合目のドミニカ共和国戦で4安打を打ち、4試合目のイスラエル戦でも1本塁打を含む3安打と絶好調、調子に乗れば手が付けられない。

「次の手」を想定しつつ冷静に勝利を

 日本の先発は、侍ジャパンのエースと言っても良い山本由伸だろう。初戦では立ち上がりに緊張していたが、2戦目は落ち着いて投げることができるはずだ。

 韓国の強力打線は畳みかけて攻撃してくる。序盤で大量得点されないように引き締めてかかる必要があるだろう。

 敗者復活式のトーナメントでは、同じチームと2回対戦する可能性が高い。韓国ともそうなることを想定すべきだろう。4日の対戦では、手の内をすべて見せるのではなく「次の手」を想定して戦うべきだ。

 過去の戦績を見ると、日韓戦は対戦を重ね、データが増えるとともにじりじりと日本が優勢になることが多かった。今回も日本は冷静に戦うことが求められよう。

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