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アイドルはマルディーニとロベルト・カルロス…“長髪”ソリンが語るサイドバック論、飛躍は「マテ茶」のおかげ?

posted2021/07/14 11:01

 
アイドルはマルディーニとロベルト・カルロス…“長髪”ソリンが語るサイドバック論、飛躍は「マテ茶」のおかげ?<Number Web> photograph by REUTERS/AFLO

母国含めて7カ国でプレーし、アルゼンチン代表としてもW杯に2度出場するなど、輝かしいキャリアを積んだファン・パブロ・ソリン

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栗田シメイ

栗田シメイShimei Kurita

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 #2ではソリンが見た現代のサイドバック事情と理想のサイドバックの条件について。

 さらには7カ国でプレーしたからこそわかる、国やリーグによって異なる要素が求められるサイドバックとしての資質や、そして重要度が高まっている戦術的な変化について存分に語ってもらった(全2回の#2/#1へ戻る)

◇◇◇

――あなたの現役時代と比べ、サイドバックに求められる仕事が多様化しているように感じます。

 間違いなく求められる要素は複雑化し、仕事内容も増えているよ。私の時代はもう少し自由があったが、今は個々の能力に加えて、より戦術を重視するようになっている。つまり優れた能力を持っているだけではなく、チームや監督が求めるコンセプトに当てはまる選手がより評価されていると感じている。

――チームによっては試合中に3バックや4バックを使い分けることもありますね。

 3バック時にウイングバックとして振る舞うことと、4バックでサイドバックを務めることは、役割は似ているようにみえて全く異なるものだ。更に戦術的な幅を持たせるチームでは、中盤の選手のようにゲームメイクを求められることもある。もはや現代サッカーにおいて、最も戦術的なポジションと言ってもいいかもしれないね。

――マンチェスター・シティのジョアン・カンセロのような偽SBの選手も出てきました。

 ペップ(グアルディオラ)に才能を見いだされたカンセロのように、新たなSB像も生まれている。彼のような選手が起用されることは、戦術の引き出しを増やすことにもなる。先程言ったように、監督のコンセプトに当てはまったことで評価を高めた選手の典型でもある。シティはカンセロの他にジンチェンコ、ウォーカー、メンディとタイプの異なるレベルの高いサイドバックを揃えている。高いスプリント能力も求められ、1試合の消耗が激しいポジションだけに、優れたチームほど良いサイドバックのオプションを持っている。

歴代ベストのサイドバックは?

――現役のサイドバックで注目している選手は?

 こういった話題で、個別の名前を出すのはあまり好きじゃないんだ。それでも自分のポジションを考えると、どうしても左サイドバックに目がいってしまうね。一般的にも評価が高い、アンドリュー・ロバートソン(リヴァプール)、ジョルディ・アルバ(バルセロナ)は、攻撃能力が高くいい選手だと思う。

――歴代であなたが考えるベストなサイドバックは?

 私のアイドルだったパオロ・マルディーニとロベルト・カルロスは特別な存在だよ。

 マルディーニは全ての面でレベルが高く、バランスがとれた選手だった。CBとしても突出していたが、個人的には左サイドバックとしても歴代最高の選手だと思う。

 ロベルト・カルロスについては、彼はどこまでいっても「ロベルト・カルロス」だよ(笑)。あれだけチャンスを作れて、攻撃能力が高いサイドバックは彼だけだ。私自身はプレースタイルが似ていると感じるところもあり、参考にすることも多かった。

【次ページ】 国によって求められる役割が違う?

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