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久保建英が残留導くゴールでユニフォームにキス 「《本物の天才》と呼ぶのは…」2年目の苦闘を予見したエムボマの評価とは
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byMutsu Kawamori
posted2021/05/17 17:02
決勝ゴールを決めた久保建英は珍しく感情をあらわにした
強豪クラブ、メガクラブでレギュラーをつかむためにはさらなる研鑽が必要だと見ていたのだろう。実際、久保はビジャレアルでレギュラー獲得とはならなかった。ELこそ1ゴール2アシストの活躍を見せた試合があった一方で、リーグ戦では13試合291分の出場にとどまった。
ウナイ・エメリ監督の戦術とマッチしきれず、ツキがなかった面もある。ただその一方で今季ゴールを量産したジェラール・モレノとポジションが被り、現役スペイン代表の高い壁に阻まれたという事実は残った。
それでも聡明な久保なら、ビジャレアル時代の悔しさを今後に生かすはずである。
久保の「思考」には「駆け引き」が含まれている
<名言3>
フットボーラーのスキルとは、持っている「技術」と「思考」の掛け合わせです。「思考」なしに技術は生きません。久保の「思考」には、「駆け引き」が含まれています。
(中西哲生/NumberWeb 2021年3月26日配信)
◇解説◇
リーガでは苦境が続いた久保だったが、その才能のきらめきを日本国内で見せた試合があった。3月に北九州で行われたU-24日本代表vsU-24アルゼンチン代表との第2戦だ。田中碧ら中盤が安定したことによって高い位置で積極的なプレーを見せると、CKから板倉滉のヘディング弾を2回アシストするなど、3-0の勝利に導いた。
この代表招集前、久保はエルチェ戦でリーグ戦7試合ぶりに先発すると、60分にアシストをマークした。
中西氏はここに至るまでに“伏線”があったと分析した。