2020年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
インディアンスが振り返る“敗者復活戦のハプニング”「ぺこぱは宣伝カーにかき消され、ニッポンの社長は夕焼小焼がカブった」
posted2021/04/29 11:02
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Hideki Sugiyama
「あれは漫才じゃない」――2020年のM-1はなぜあれほどの賛否を呼んだのか? 出場した漫才師たちのインタビューから、その答えに迫っていく。
準決勝で1度敗れたものの15組での争いを勝ち抜いたインディアンス。敗者復活戦“屋外ならでは”のトラブルを振り返る。(全3回の2回目/#1、#3へ)
準決勝で1度敗れたものの15組での争いを勝ち抜いたインディアンス。敗者復活戦“屋外ならでは”のトラブルを振り返る。(全3回の2回目/#1、#3へ)
――それにしても、今回の敗者復活戦は寒かったですね。天気はよかったのですが、気温が低く、風も強くて。
田渕 僕らの敗者復活戦ネタ順は5番目だったんですけど、今回ばかりは早めでよかったのかなと。まだ、お客さんも元気でしたから。観ていたら、日が落ちるにつれて、お客さんがどんどん着込んでいってる感じがあったので、後ろ過ぎるのも不利だったかなと思います。
――それと、今回はハプニングが目立ちました。7番手のぺこぱのときは、出だしのところで音楽グループの宣伝カーだったんでしょうか、大音量のトラックが通過し、ほとんど聞こえなくなりました。
田渕 あれはかわいそうでしたね。敗者復活戦会場はテレビ朝日の野外なので、道路がむちゃくちゃ近い。車の騒音が入ってしまうのは、もはや敗者復活戦名物みたいになってるところがありますよね。
きむ 3年前(2018年)、ミキの昴生さんがバイクの音がすごくて、「すごい音、鳴ってる……」みたいに言うたら、すごいウケたんですよね。ミキはその年、敗者復活を勝ち上がってますから。だから僕もヤンキーが出てくるネタやったんで、バイクとか通ってくれたらいいなと思ってたんです。「あ、仲間来たわ」ぐらいに言おうかなと思っていて。
「ニッポンの社長、控室は大爆笑でしたけどね」
――それから最終出番、15番目のニッポンの社長のときは、夕方5時ちょうどに重なって、どこかのスピーカーから夕焼け小焼けのメロディーが流れてきて……。