スポーツ名言セレクションBACK NUMBER
【FAウラ話】巨人との“競争”から降りた星野仙一、ダルビッシュ電撃トレード、稲葉の心に野村克也の教え
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byJIJI PRESS
posted2020/12/10 17:01
中日は1999年オフに工藤公康のFA獲得に動いていたが、指揮官・星野は途中で方針を変更。生え抜き選手たちへの思いを口にした(右は野口茂樹)
雑草魂の決意は揺らがない
<名言4>
入団からの目標は10年間、変わらない。
(上原浩治/Number716号 2008年11月13日発売)
「雑草魂」という言葉が流行語になるほど、鮮烈なルーキーイヤーを過ごした上原。常勝が求められる巨人でエースとして活躍した。
プロ10年目を迎えていた2008年4月、FA権を獲得した上原はその3日後の会見でメジャー挑戦を表明。「いつか最高の舞台で投げてみたい」という目標を持ち続けていたという強い思いを伝え、翌09年1月にMLBのオリオールズに移籍を実現させた。
移籍当初は怪我にも苦しんだが、10年途中からはリリーフに転向。11年にはセットアッパーとして連続無四球試合数36試合というメジャー歴代3位となる記録も打ち立てた。レッドソックス時代には日本人投手歴代最長の27試合連続無失点を記録するなどクローザーとして地位を確立し、13年には日本人として初めてワールドシリーズで胴上げ投手となっている。這い上がってきた上原らしい、ブレない芯の強さを感じる言葉であった。
【続きを読む】裏切りのFA移籍…新井貴浩「ずっと広島にいたら、カープの魅力がわからなかったかもしれない」