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【トライアウト】新庄剛志「お尻を見て」 、宮台康平「“東大の怖さ”を」、ドラ1由規…生き残りに挑んだ男の“かつての決意” 

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posted2020/12/07 17:25

【トライアウト】新庄剛志「お尻を見て」 、宮台康平「“東大の怖さ”を」、ドラ1由規…生き残りに挑んだ男の“かつての決意”<Number Web> photograph by Kyodo News

トライアウトに挑んだ新庄剛志。第4打席でタイムリーヒットを放った

<名言3>
お尻を見てほしい。ハワイでのトレーニング中は4、5時間練習して、あとはお尻を焼いていましたから。
(新庄剛志/Number600号 2004年4月15日発売)

◇解説◇
 新庄剛志が残した名言(迷言?)のひとつ。ユニフォーム越しに日焼けは見えないだろう……。

 とにかく何を言うか、何をするのかが読めないのが新庄最大の魅力だ。

 阪神時代には敬遠球をサヨナラ安打にしたり、大谷翔平が登場する15年前から野手と投手の“二刀流”に挑戦(すぐに断念)。まさかのメジャー挑戦で日本人初のワールドシリーズを経験し、オールスターでホームスチールをしたかと思えば、登録名を「SHINJO」に。果ては開幕直後に現役引退宣言……驚かされた例は枚挙にいとまがない。

 それでも“お尻発言”の途中に挟まれている「4、5時間練習して」という言葉に、決して遊びだけでなくアスリートとしての矜持も感じさせる。

 新庄がいまだに読めないのは、48歳にしてのトライアウト挑戦でもそうだった。日本ハム時代の背番号1に身を包んだ男に与えられたチャンスは、4打席。最初の打席では元広島・平岡敬人のストレートを初球打ちしたが、セカンドゴロ。続く第2打席では高野圭佑(元阪神)から四球を選んだ。守備では本職の外野ではなくサードやファーストなどにも入り、他のピッチャーの投球練習中に笑顔でコミュニケーションを図る場面もあった。

 午後の部のトップバッターに立った新庄は吉田侑樹(元日本ハム)の2球目のストレートを振っていったものの、セカンドゴロ。それでも一塁までの全力疾走は欠かさない姿勢を見せた。

 そして最後の第4打席は一、二塁のチャンス。1ボール2ストライクから日隈ジュリアス(元ヤクルト)の投じた変化球にタイミングを合わせると、ボールはなんとレフト前に。二塁走者の好走もあって、タイムリーヒットを記録する辺り、稀代のエンターテイナーはいまだ健在だった。

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