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井上尚弥「ゾクゾクするような試合を、自分もすごく求めているんです」強すぎるがゆえの苦悩と理想
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2020/11/01 17:10
初めてのラスベガスでの試合で、マロニーを7RKOで破った井上
「ロマゴンに勝つのが一番手っ取り早い」
<名言3>
「強さで見せなくちゃいけないんです。そのためには誰とやるかはすごく大事です」
(井上尚弥/920号 2017年1月26日発売)
◇解説◇
日本でも4団体が認められ、世界チャンピオンが乱立する昨今。そんな時代だからこそ、井上は自らの「強さ」で唯一無二の存在であることを表現しなくてはならないと考える。
当時の井上は、その強さを証明するために打倒ローマン・ゴンサレスへの決意を表明した。
「ロマゴンはいまパウンド・フォー・パウンド1位ですから、世界のトップに出るには、ロマゴンに勝つのが一番手っ取り早い」
しかし、2017年3月18日、そのロマゴンはタイのシーサケット・ソールンビサイに僅差の判定負けを喫し、王座を奪われるとともにデビュー以来の連勝記録が「46」でストップ。
この試合でゲスト解説を務めた井上は「ショックで言葉もない」と感想を口にした。同年の年末に対戦が計画されていただけに、打倒ロマゴンの一番手になり損ねた絶望感はより大きかったはずである。
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