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羽生善治九段、通算タイトル100期挑戦へ近づく!「ペースを乱さず一手一手指すように」冷静な差し回しで、同世代の“激辛流”と1勝1敗のタイに。 

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posted2020/08/26 08:30

羽生善治九段、通算タイトル100期挑戦へ近づく!「ペースを乱さず一手一手指すように」冷静な差し回しで、同世代の“激辛流”と1勝1敗のタイに。<Number Web> photograph by Keiji Ishikawa

第33期竜王戦挑戦者決定三番勝負、1勝1敗とした羽生善治九段(別日撮影)

 第33期竜王戦挑戦者決定三番勝負、羽生善治九段(49)と丸山忠久九段(49)が豊島将之竜王(30)への挑戦権を争う第2局が25日に東京・将棋会館で行われ、112手で羽生九段が勝利。1勝1敗とした。

 8月17日に行われた第1局は丸山九段が先勝。優勢になっても手堅く相手の手を殺しに行くため「激辛流」と呼ばれ、藤井聡太二冠に3回戦で勝利するなど「羽生世代」の実力派である丸山九段に対して、羽生九段が第3局に持ち込めるかが焦点となった。

「角換わり」の戦型で進んだ本局はじりじりとした展開で続いたが、「ABEMA」のAIが示す形勢判断では、夕方頃から少しずつ羽生九段がリードを奪う展開に。一手でも間違えれば逆転となる中で羽生九段は冷静な指し回しを見せ、丸山九段を投了に追い込んだ。

 メンタルを特集した「Number」781号では2011年当時、名人戦に臨んでいるタイミングで羽生九段が取材に応じ、以下のように話している。

「若い頃は、今が全てと、瞬間的な結果に一喜一憂していましたが、30代に入ってから、長い棋士人生をマラソンのようにいかに変わらず走り続けるか、と考えるようになりました。ペースを乱さず一手一手指すように」

 9月27日で50歳となる羽生九段だが、27期連続で順位戦A級以上(そのうち名人位は9期)をキープ。いまだにその実力は折り紙つきだ。七冠独占を成し遂げた20代の頃とはひと味違う“羽生将棋”に、今も多くの将棋ファンが心打たれている。

 将棋界で前人未到の大偉業となる通算タイトル100期挑戦に向けて――注目の第3局は9月19日に開催予定となっている。

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