魂に訴えつつデータ収集と戦術分析。

「選手たちの魂に訴えていきたい。私はこうやってチームを鍛えていく方法しか知らない」とガットゥーゾは言うが、実際は精神論を説くだけの人物ではない。現役時代からはそう時間が経っていないというのに、「自分の頃とはサッカーが変わった」と話し、スタッフと共にデータ収集と戦術分析に努めているのだという。

　アンチェロッティのことを「サッカーの父」として慕う一方でコピーとはならず、技術のある選手の調和を狙った前任者とは別の手法でチームをまとめた。

「何も諦めない。リーグ戦は4位以内でのCL出場権を狙うし、CLのバルセロナ戦もある」

　国営放送『RAI』のインタビューで語ったそのままのことを、試合直後には選手たちにも語ったという。

　中断前の順位では、4位アタランタとの勝ち点差は12。簡単な状況ではないが、日程の詰まったリーグ再開後は短期決戦のような色合いが強い。コッパ・イタリア優勝の勢いをキープすれば、あるいは……。