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開幕3連勝! 原監督が語る今季の
方針。「“2番・坂本”を今年は投手で」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKYODO
posted2020/06/21 16:15
3年契約の2年目を迎えた原監督。固定観念を破り「他の人がやってないことをやる」と語る。
去年の2番バッターは他のチームからは笑われた。
――投手起用の新しい発想ですか?
「1つ言えるのは、我々は成長するために、強くなるためには固定観念に囚われずに、大胆な発想を持って、それを実行していくということです。
去年の2番バッターだって、他のチームからは笑われていたけど、今年はみんなやっている。だから今度はピッチャーでもやろうぜ、と。ミヤ(宮本投手チーフコーチ)も同調してくれて『面白いですね』と」
――具体的には?
「それはね、シーズンが始まったら分かりますよ(笑)。
ただ、昔の考え方というのはカードの初戦はとりたい、カードが変わって次のチームとの対戦になっても、また初戦はとりたい、というのがある。
でも初戦を負けたらどうするんだという考え方ですね。それならいいピッチャーをどんどん回した方が効率的なんじゃないかという発想ですね」
――いい打者に多くの打席を回すのと同じでいい投手にできるだけ多く、登板機会を与えるということですか?
「日本は大体1カード3試合でしょ。それで週のうちに2カードで3試合、3試合。1番目のピッチャーが最初のカードの初戦に投げて、2番目のピッチャーが2カード目の1戦目。3番目が1カード目の2戦目という形で回していくのが基本的なローテーションの組み方ですね。それを変えようと思っている」
オープナーもいいよ、と。
――例えば開幕カードのDeNA戦の1戦目にエースの菅野智之投手が投げて、2戦目には現時点での2番手となるエンジェル・サンチェス投手でいくケースもある、と……。
「僕は先発を5人で回してもいいとも思っている。まあ見ててよ!」
――オープナーもありですか?
「オープナーもいいよ、と。投手陣の運用というのは、やりようによっては色々なやり方があるだろうから、その状況の中であてがっていったらいいと思っている。
ただ、そういう風に今まで当たり前と考えられてきたことを変えていこうというときに、僕は一番大事なのは、我々の考え方を選手にきちっと伝えられることだと思うんです。
例えば中5日はあって、中6日もあるけど、どんなに連戦が続いても中4日で投げさせることはしない、とか。そういうことはきちっと伝えて本人に納得させることなんです。そのためにこれからきちっと準備は進めていく」