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Bリーグ、桜木ジェイアールが引退。
「Mr. シーホース」の存在感を回想。
 

text by

青木崇

青木崇Takashi Aoki

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photograph byB.LEAGUE

posted2020/06/20 11:50

Bリーグ、桜木ジェイアールが引退。「Mr. シーホース」の存在感を回想。<Number Web> photograph by B.LEAGUE

2019-2020シーズンは40試合に出場し通算310得点(平均7.8得点)、206リバウンド(同5.2リバウンド)を記録した。

鈴木貴美一コーチとの強い信頼関係。

 シーホースの特設サイトに掲載されているスタッツを見ると、桜木の平均アシスト数で3本未満だったのは1シーズンのみ。特に2017-18シーズンは自己最多となる5.3本という数字を残し、2017年12月31日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦では15点、11リバウンド、10アシストのトリプルダブルを達成。2018年4月8日の千葉ジェッツ戦でもキャリア最多となる12アシストを記録している。

 19年間で数々の功績を手にできたのは、シーホースを率いる鈴木貴美一コーチとの間に、強い信頼関係を構築できたことが大きい。「自分のプレーをさせてくれた」と桜木が語ったように、持ち味を存分に生かした質の高いプレーをすれば、シーホースは高確率で勝利を手にしてきた。

負け試合でも存在感は大きかった。

 その一方で、負け試合でも存在感の大きさ、桜木あってのシーホースという出来事もあった。

 筆者の印象に残る例は2つ。NBLのラストシーズンとなった2016年の東芝ブレイブサンダース(現川崎)とのNBLファイナルと、2017年のBリーグ・チャンピオンシップ・セミファイナルの栃木ブレックス(現宇都宮)戦だ。

 Bリーグの誕生を前にしたNBLのラストシーズン、シーホースは2011年以来となる天皇杯を制覇。リーグ2連覇に向けて着実に勝ち星を増やし、プレーオフの1回戦では日立(現サンロッカーズ渋谷)、準決勝でトヨタ(現アルバルク東京)を相手にいずれも接戦をモノにしての連勝で決勝まで勝ち上がる。

 桜木はゲーム1で11点、13リバウンド、7アシストのダブルダブル、ゲーム2でも11本中7本と高確率でFGを決めるなど16点をマーク。トヨタとの2試合は、正に大黒柱としての期待に応えるパフォーマンスであり、東芝とのファイナルでも持続できれば、2連覇も現実味を帯びてくる。

【次ページ】 「言い訳はしない。彼らが我々よりもいいプレーをした」

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