Overseas ReportBACK NUMBER
アスリートの社会的責任を考える。
コロナ危機にNBAは鋭く反応、他は?
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph byAFLO
posted2020/03/20 11:40
社会貢献の文化が根付くアメリカでも、競技によって反応は違う。NBAに続く組織や選手が出てきてほしい。
八村、渡辺、馬場のライブ中継も好評。
知名度の高いスポーツ選手たちは、SNSで特に若い世代のフォロワーが多く、彼らの言葉の影響力はとても大きい。
NBAの中断が決まるとすぐ、八村塁、渡辺雄太、馬場雄大の3人は『バスケの力で日本を元気に』をモットーに、ファンからの質問に答えるライブ中継を行った。八村と渡辺は練習はもちろん、外出も規制されていることなど、米国の現地情報を話したり、好きな食べ物、テレビ番組の話をしたり、コートの上ではなかなか見せないリラックスした表情をファンに披露。ライブを観ていた人たちにまちがいなく笑顔を届けた。
SNSを使って、ウィルス感染防止を呼びかけたのは前述したカリー。
「自分も自宅で家族と過ごしている。感染者数を増やさない努力をみんなでしよう」
ケビン・ラブも「我々は、今、とても大変な状況に置かれストレスや不安を抱えていると思います。ストレスや不安を抱えるのは当然の状況です。だからこそお互いに親切になり、言動や行動に気を使わなければならないと思います。今、お互いに物理的に距離をとるように言われていますが、孤独な状況に置かないでください。明日も見えない状況ですが、身体だけではなく、感情、心の健康にも気をつけてください」とSNSでメッセージを送っている。
ラブの言うように、今後どうなるのか全く見えない状況だが、事態が収束し、また彼らのプレーを楽しんで観れる日が来ることを願ってやまない。