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八村塁を凌ぐ“スペシャルボディ”。
3x3バスケで輝く馬瓜ステファニー。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byYumiko Yanai
posted2020/02/17 11:15
3x3代表ではエース格と言える馬瓜ステファニー。ウイングスパンは197cmを誇る。
猫背が理由で……。
今でこそ武器となっているウイングスパンだが、昨年までは測定する日によってサイズにかなりの違いがあり、短いときは191センチしかないときもあったという。理由は猫背だったこと。そのため、肩甲骨の可動域が狭くなりがちだった。
ところが昨年、周囲から猫背を指摘されて風呂上がりのストレッチを始めると、肩甲骨の可動域が広がり、ウイングスパンが197センチで安定するようになった。
「可動域が広がるとリバウンドの取れる範囲が1個上になりましたし、パスの範囲にも生かされてきます」と笑顔を見せる。
女子3x3日本代表だけは開催国枠がない。
昨年11月のこと。国際オリンピック委員会が東京五輪での3x3の開催国枠を1つしか認めなかったため、当時の世界ランキングで上だった男子に出場権が与えられることが発表された。
これにより、開催国枠を持つ男女5人制、男子3x3と異なり、女子3x3日本代表だけは自力で東京五輪の出場権を獲得しなければならなくなった。
今後は、3月18日から22日までインドで開催される「FIBA五輪選考会(OQT)」で上位3位までに与えられる五輪出場権の獲得を目指す。
OQTには20チームが参加し、4組に分かれて1次リーグを行い、2位までが決勝トーナメントに進出する。日本はイラン、ウクライナ、トルクメニスタン、オーストラリアと戦う。ライバルと見られるのは強豪のオーストラリアとウクライナだ。
女子3x3に開催国枠が与えられなかったときは複雑な思いが生じたというステファニーだが、今はもう割り切っている。
「日本の弱点は経験が足りないこと。ですから、OQTで勝って五輪出場権を手にすれば自信がつくと思うので、五輪本番でも飛躍できるんじゃないかなと思います」