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神戸製鋼と平尾誠二の温故知新。
雨の日、社員選手の一礼に感じた事。
text by
倉世古洋平（スポーツニッポン新聞社）Yohei Kuraseko
photograph byKoji Asakura
posted2020/01/31 20:30
神戸製鋼は1989年～1995年までV7を達成、その中心には常に平尾誠二がいた。平尾は2016年に胆管細胞がんで亡くなった。
社員選手に改めての敬意を。
V7時代は、当然全員が社員だった。V6、V7のロックで、現在は国際統括機関ワールドラグビーで重職に就くマーク・イーガンさん（アイルランド）も、当時は神戸製鋼の総合地域開発部で働いていた。仕事への関わり方は個人差があったとしても、社業が終わった午後にラグビーに一生懸命になった。
今の主力では、社員は橋本、プロップ山下裕史ら数える程度だ。チームによってプロの数は違うものの、日本人トップ選手のプロ化は一般的になった。もちろん、パフォーマンス向上や競技レベル向上を考えれば、プロの方がいい。当然の流れだ。
ただ、「社員選手」が支えになって社会人ラグビーが脈々と続いてきたからこそ、自国開催のW杯を機にこうして日の目を浴びる日がやってきたのだと思わずにはいられない。
シーズンまっただ中、午前8時すぎ。雨の中通勤するラガーマンに、改めて敬意を表する。
発売中のNumber996号「ラグビー再入門」では、萩本、福本らV7時代を知るレジェンドだけでなく、日本代表でも活躍したFB山中亮平選手、戦術面ではチーム唯一の日本人コーチである森田恭平氏にもインタビュー。「神戸製鋼 平尾誠二の＜レガシー＞を見よを掲載しています。特集「ラグビー再入門」は、この他にも「リーダーシップ」「パス」「スクラム」など選手の能力や個別のプレーに焦点をあて、にわかファンにもラグビーツウにもよりラグビーを楽しんでもらうためのヒントが満載の特集です。
