「パルマは僕の家だし……」

　ところが、クルセフスキはパルマに恩義を感じていた。

「パルマは僕の家だし、チームメイトは僕を助けてくれる。僕をすぐに信頼してくれた監督にも恩がある。自分のことを信じてくれる監督を得られて幸運だった」

　地元メディアに、彼はこう語っている。

　そもそもクルセフスキがアタランタからパルマへのレンタル移籍したのも、彼自身の希望が強かったという。アタランタのジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督は「彼の（トップ下という）ポジションにはアレハンドロ・ゴメスにヨシップ・イリチッチなどがすでにいる。そこで出場機会を得ることは大変だろうと判断した」と語っている。

　昨シーズン、アタランタではトップデビュー後2試合の途中出場で見切られてしまった。地元紙によれば「そのわだかまりからくる衝突を避けるため、クラブはレンタルに出した」という。もちろん成長し、他のビッグクラブに買われることがあってもそれはそれで成功。アタランタにもたらされる移籍金は、クラブ史上最高額となった。

　ともかく彼はあと半年、「パルマで全力を尽くす」と誓った。

　1月19日に行なわれたユベントス対パルマ（2－1でユベントスが勝利）では、パルマの仲間とともに王者に挑んだ。

　スタメンとしてクルセフスキの名前が読み上げられたとき、アリアンツ・スタジアムの観客からは半年後のチームメイトに温かい拍手が送られた。