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開幕後の空白期間をどう過ごす?
石川遼、今平周吾らが海を渡る理由。
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph byYoichi Katsuragawa
posted2020/01/30 07:00
男子ツアー開幕戦となった「SMBCシンガポールオープン」で日本人最上位の6位に入った木下稜介。松山、石川と同学年の28歳だ。
職場確保に奔走する日本人選手たち。
この間、日本で試合がないからといって、彼らがみな休養モードに入っているかと言えばそうでもない。
先の木下は2月、再び東南アジアに行く。「アジアンツアーのQTを受ける」つもりだという。2020年の出場資格を争う予選会が現在タイで進行中。同月下旬の5日間にわたる最終ステージで結果が決まる。こちらには宮里優作をはじめ、若手選手もエントリーを予定している。
実はすでにアジアに進出し、春先の職場を確保している日本のシード選手もいる。昨年、ダイヤモンドカップで優勝した浅地洋佑、パナソニックオープンを制した武藤俊憲。彼らが勝った試合はいずれも国内で開催されたアジアンツアーとの共同主管競技で、両方のツアーのシードを確保している。
「今年はいろいろ行こうと思うよ。せっかく出られるし」と話す武藤は3月に42歳になる。同じ月に行われるマレーシアオープン出場などを予定。浅地に至っては「3連戦、4連戦くらいになるかもしれない」という。こうなると、1年に数あるトーナメントのなかでも「どの試合で優勝するか」というところは、設定された賞金額が高いか低いかとはまた別の重要なファクターになりうる。
今平も、石川もスポット参戦へ。
昨シーズン、賞金ランキング上位で終えた選手たちの動きも活発だ。
賞金王になった今平周吾は1月米ツアー、欧州ツアーにスポット参戦。ランク2位だったショーン・ノリスは欧州ツアーで奮闘している。3月末時点で世界ランキング50位に入れば、4月のマスターズに出場できる。
日本で賞金ランク7位、アジアンツアーで1位だったタイのジャズ・ジェーンワタナノンドは日・亜、さらに欧州ツアーのシードを持っており、休む暇がなさそうだ。
そして石川遼も、2月中旬以降に米ツアーのスポット参戦を計画している。