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全日本フィギュア、宇野昌磨が復活。
羽生結弦が不振。それぞれの理由。 

text by

田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byAsami Enomoto

posted2019/12/24 19:00

全日本フィギュア、宇野昌磨が復活。羽生結弦が不振。それぞれの理由。<Number Web> photograph by Asami Enomoto

2位に終わったものの、試合後は笑顔も見せた羽生(左)。宇野は不振から見事に復活を遂げた。

自分の体が「日に日に劣化していく感じ」。

 だが徐々に落ち着いてきたのだろう。少しずつ、心情を言葉にしはじめた。

「調整がうまくいかなかったです。ずっと。なんか自分の体がどんどん、日に日に劣化していく感じはあって。SPの前からもう、ずっと変だなとは思っていたので。

 でも、それでもやっぱり、僕は恵まれているので、本当に、すごいいろんな方に支えてもらって体の状態も今できる最高の状態にしてもらったうえで、これなんで。

 正直いって、まあ、僕の実力と技術が足りなかったっていう感じですかね。でも、それでも、死力は尽くしたと思っています」

 SP後に、GPファイナルからここまで来るのに調整をしている余裕もなかったと告白したものの、詳しくは語らなかった。だがNHK杯、GPファイナル、そしてこの全日本選手権と連戦が続いたことが、体力的に負担になったことは間違いない。

「でもはっきり言ってしまえば、競泳の選手なんか、何レースもやるわけですし。内容が違うかもしれないですけど、そういうのに比べてみたら、僕なんか5週間で3回しか試合やってない。それでこれくらいの体力しかないのかと思うと、本当に自分が力使って跳んじゃっているんだな、と。もっと力を抜いて、自分らしい、いいジャンプが跳べるようにしなきゃいけないなと、今は考えています」

四大陸に意欲を見せた羽生。

 少なくとも怪我ではないのだろう、とはっきり確信できたのは、代表選考が発表された後の記者会見で羽生が2月に韓国で行われる四大陸選手権に向けての意欲を語った時である。

「四大陸選手権に(出場の)希望を出したのは、そこで全力で当たりたいという気持ち。もちろんタイトル取りたいという気持ちも強くあってそれを狙いたいと思っているんですけれど、一つのステップとして、出た方が自分としても成長できるのではないかと思って今回希望を出しました」

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