熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
U-17W杯、日本初の4強へ第2関門。
次戦メキシコの警戒人物と弱点は?
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byGetty Images
posted2019/11/05 11:40
セネガル戦を1-0で首位突破したU-17日本代表。メキシコも難敵とはいえ、スペインを回避できたのは大きい。
スペイン戦を回避できたのは大きい。
その他の組を見てみると、開催国ブラジルとフランスが攻守両面で高い質のプレーを見せて3戦全勝で勝ち上がった。
過去5回優勝のナイジェリア、南米王者のアルゼンチン、欧州予選2位のイタリアも実力を発揮しており、初戦で日本に完敗した欧州王者オランダも最終戦でアメリカに4-0と大勝してGS3位ながら16強入りしている。
国際大会で優勝を狙うような強豪国は、GSの首位突破が最初のノルマだ。日本の場合、その域に達するのも難しいタスクだが、首位で勝ち上がったおかげでラウンド・オブ16でE組首位のスペインとの対戦を回避できたのは大きい。
スペインは、レアル・マドリー、バルセロナなどのビッグクラブの若き逸材が集まった強豪だ。一方、日本の対戦相手となるメキシコは北中米王者で、各組3位の中では最上位。決して簡単な相手ではないが、スペインと当たるよりはいいだろう(試合開始は、日本時間の7日朝4時半)。
要注意はルナ、弱点は守備陣の裏。
ではメキシコはこの3試合、どのような戦いぶりだったのか。
GSではパラグアイと0-0で引き分け、イタリアに1-2で敗れ、ソロモン諸島に8-0で大勝している。
丁寧にショートパスをつないで主としてサイドから攻め、2トップのイスラエル・ルナ(パチューカ)とサンティアゴ・ムニョス(サントス・ラグーナ)に合わせる形を多く見せた。
特にルナはスピードとテクニックがあり、少し下がって攻撃の組み立てにも参加し、タイミング良く走り込んで硬軟取り混ぜたシュートを放つ。北中米選手権で5得点を挙げて大会MVPに選ばれており、彼にスペースを与えると大変なことになる。
ただし、守備陣はボールに気を取られてマークを外してしまうことがあり、日本が相手守備陣の裏を突き、スピードとテクニックを発揮すれば、ゴールをこじ開けることは十分に可能だろう。