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「7人制ラグビー」の魅力って?
東京五輪に懸ける福岡堅樹にも注目。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byREUTERS/AFLO
posted2019/11/03 20:00
7人制ラグビー日本代表としてリオ五輪に出場していた福岡堅樹。3位決定戦では南アフリカに敗れたものの、4位という好成績を残した。
リオ五輪では4位と好成績。
7人制ラグビーは2016年のリオデジャネイロ大会から五輪競技として採用されたが、日本男子は海外でも注目を集める活躍を見せた。
グループステージの初戦でそれまで一度も勝利したことのなかった強豪ニュージーランドから金星をあげ、2位で通過。準々決勝ではフランスを破りベスト4進出を決めたのだ。準決勝でフィジーに、続く3位決定戦では南アフリカに敗れてメダルは逃したが、4位と好成績を残して終えた。
15人制との違いもあって、日本は早くから7人制に適した選手を集め、強化を図ってきた。日本ラグビー協会が代表候補の選手たちと「男子7人制日本代表チーム専任選手契約」を交わしてきたのもその1つだ。東京五輪へ向け、年間150日から200日程度行なう予定の日本代表などの活動に参加してもらうため、協会と選手および所属チームとの間で結ぶ契約となっている。その中には、リオにも出場するなど7人制で経験を重ねてきた、選手たちがいる。
彼ら専任選手契約を交わしている選手をはじめ、今年7月には一次スコッド、つまりは一次候補のメンバーが発表。強化に取り組んできた。
2020年引退を表明している福岡堅樹。
さらに、今後、加わる選手たちがいる。
今回のワールドカップに出場した選手もまた、候補となる。早くから東京五輪出場の目標を掲げてきたのが、福岡堅樹だ。
2015年ワールドカップと2016年のリオ両大会に出場した唯一の選手でもある福岡は、オリンピックを経験し、その舞台の魅力も体感した。だから、競技人生の集大成を日本で行なわれるオリンピックに見定めてきた。
「2020年をもって競技から退く。終わりが決まっているからこそ、頑張り続けられます」
以前、笑顔で語った言葉は印象的だ。
そのスピード、ディフェンスは7人制で十分発揮されるだろう。