ロッテは最高の人数バランスで指名。

〔千葉ロッテマリーンズ　2019年ひとりドラフト指名選手〕
外れ　投手　奥川恭伸（星稜高）　183cm84kg　右右
1位　投手　西純矢（創志学園高）　184cm85kg　右右  
2位　投手　伊勢大夢（明治大）　181cm86kg　右右
3位　外野　佐藤直樹（JR西日本）　177cm78kg  右右　21歳  
4位　捕手　東妻純平（智弁和歌山高）　172cm74kg　右右
5位　投手　岡田和馬（JR西日本）　183cm74kg  左左　24歳　
6位　投手　榎本亮（パナソニック）　173cm74kg　左左　27歳　
7位　外野　高部瑛斗（国士舘大）　177cm72kg　右左

〔総評〕
　投手4、捕手1、外野手2。良好な人数バランスで指名できたのは大収穫。

　中でもキーマンは、6位の榎本亮と考えている。

　27歳の小柄な左腕……おそらく他球団はノーマークのはず。それでも、この夏の都市対抗では、一番光ったピッチングをしていた左腕だ。

　左腕が足りないのは、チーム10年来の宿題。

　27歳でも投手としては心身共にまだ若い。クロスファイアーとチェンジアップのコントロールは十分使える。中継ぎ……？いやいや、先発の5イニング、打者のタイミングを外しながら試合を作れるピッチャーだ。

　西と伊勢は、どちらも剛腕だ。この2人は“エンジン”の大きさを評価した。来年じゃなくていい、もっと先のエースだ。来年は榎本と5位の岡田……社会人左腕2人に働いてもらう。3年後に15勝ずつ。そこを目指してほしい。

　西がいいのは、初球と決めにいく最後のボール、“入りと出”でベストボールが投げられることだ。

　サイド気味のスリークォーターから150キロが投げられる伊勢は、タイプとしてプロにいない投手。これは打ちにくい。本人照れるかもしれないが、斎藤雅樹（巨人）になってくれたら、こんなに嬉しいことはない。

　3位の佐藤の肩・足はロッテでも間違いなくトップ3に入る。肩は藤原恭大とどっちが上か……そういうレベル。まとまったアベレージヒッターになってほしいわけじゃない。打球がセンター方向に伸びるようになれば、自然と打率も本塁打も数字を上げてくる。

　4位の直前で、山瀬（星稜）を中日にさらわれたのは痛かった。それでも、東妻を獲れてホッとしている。

　兄貴（勇輔、投手）のほうは「ぜんぜんオッケー！」と言ってるらしいが、やっぱり「兄弟」で同じチームで、しかもバッテリーはさすがにやりにくいのでは……とも思ったが、実力、素質優先っていうことで。

　元気いっぱいでよくしゃべって、練習熱心で。田村（龍弘）が入ってきた頃にそっくり。こういうのも、きっと＜縁＞というものなのだろう。

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