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“早すぎるタオル投入”を決めた名トレーナーの過去。~遅すぎるストップはあっても、早過ぎるストップはない~
text by
前田衷Makoto Maeda
photograph byBOXING BEAT
posted2017/03/07 09:00
新王者となった久我は「石本さんは後半に強いので、早い回で倒せてよかった」と語った。
試合中のチーフセコンドには重要で困難な仕事がある。選手が窮地の時にタオルを投げ入れるか否か、入れるならどの時機か。咄嗟の判断を誤ると取り返しのつかない結果にもなりかねない。
今年のチャンピオンカーニバルの初戦、王座が交代した2月4日の日本スーパーバンタム級タイトルマッチでは、反対に“早すぎるタオル投入”が話題になった。
試合開始と同時に挑戦者久我勇作が先制攻撃に出て、王者石本康隆からダウンを奪う。2回は石本も反撃に出たが、久我の左フックのボディー攻撃が効く。ここぞと挑戦者の猛攻。決定打が出ないうちに赤コーナーからタオルが投げられ、試合は終わった。