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J空白県の青森ダービーに思う、
英雄・柴崎岳と津軽vs.南部の誇り。 

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川端康生

川端康生Yasuo Kawabata

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photograph byYasuo Kawabata

posted2018/08/03 10:30

J空白県の青森ダービーに思う、英雄・柴崎岳と津軽vs.南部の誇り。<Number Web> photograph by Yasuo Kawabata

青森ダービーでの一風景。Jリーグ空白県でもサッカーは着実に根付いている。

両チームの監督に見えるもの。

 ところで青森ダービーである。試合はどうなったのか?

 ヴァンラーレ八戸が圧勝した。強烈な追い風を背に受けて、立ち上がりから積極的に相手ボールにアタック。ほぼハーフコートに押し込んで、前半だけで3ゴール。後半早々にも追加点を加え、その後の津軽の、いやラインメール青森の反撃を1点に抑え、4対1での快勝だった。

 しかも先制点、2点目は、いずれも青森から移籍してきた中村、秋吉が決めた。昨年までラインメール青森を率い、チームを躍進させてきた葛野昌宏監督が、なんと今季から八戸の指揮を執っていることも含めて、両チームのサポーター(特に青森)にとっては心中穏やかではない一戦だったかもしれないが、今後長く続くダービーの歴史に新たなエピソードが加わったと考えれば、それもまたいい。

 個人的には葛野監督はルーキー時代のプレーを見たことがある選手。屈強で、そのくせ真面目なタイプのDFだった。そして実は中田と同じ時期にベルマーレ平塚(当時)に在籍した選手でもあった。

 さらに言えば青森の望月達也監督は日本サッカーにおける海外組の先駆者の1人と言っていい。エールディビジ(オランダ1部)でプレーしたのは……と検索してみたら、もう36年も前のことだった。

 時代が変わり、常識が変わり、立場が変わる。そんなサッカー人生の中でマインドセットを繰り返してきたに違いない2人の姿を本州最北の、そして残り9県になったJ空白県で目の当たりにして感じるものが大いにあった。

「グローカル」なんて言葉がもてはやされたこともあったが、Jリーグと日本サッカーはこの先、どんな世界になっていくのだろう、とも。

 勝ったヴァンラーレ八戸はこれで3位に浮上。4年越しのJ3への挑戦がこれから佳境に入る。

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