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西川周作は代表漏れの瞬間、笑った。
'22年W杯こそ正守護神になるため。
posted2018/05/25 11:30
text by
轡田哲朗Tetsuro Kutsuwada
photograph by
Getty Images
「今日は何としてもゼロで抑えるという理由が自分にあったんですよ」
浦和レッズのGK西川周作は、19日のガンバ大阪戦を0-0で引き分けた試合後に、勝利を逃したちょっとした悔しさと、無失点に抑えた充実感の両方が混ざったような表情でミックスゾーンに姿を見せた。
試合終盤の後半39分には、食野亮太郎のシュートを逆モーションになりながら右腕1本で弾き出し、続く同42分には長沢駿の至近距離からのシュートを体でブロックした。気迫あふれるガッツポーズも見せ、ゲームを通じてこの一戦に懸ける思いを強く感じた。
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この24時間ほど前、日本代表の西野朗監督による記者会見が開かれ、ワールドカップ(W杯)前の最終壮行試合となる国際親善試合ガーナ戦のメンバーが発表されていた。
27人が選出され、西野監督も「基本的にはこの中から」と、W杯に臨む23人について第1段階の絞り込みであることが明かされている。
そして、3人のGKの中に、西川の名前はなかった。
槙野、遠藤とメンバー発表を見ていた。
ガンバ戦に向けての前日練習を終えた西川は、大阪への移動を前に練習場である大原サッカー場のクラブハウスで食事をしながら、このメンバー発表を見ていたのだという。
近くの席には、27人に入った槙野智章と遠藤航がいた。西川は「パッとメンバーが出た時に『入ってないー!』と3人で笑いながらね」と、その光景を振り返った。
もし、西川がここで沈痛な面持ちだったら、槙野と遠藤の2人はメンバー入りを喜べただろうか。内心の悔しさを別にして、少なくとも西川が表面的には笑顔を見せることで、この瞬間も笑い話にできる。これは、彼なりの最大限の気遣いだろう。
しかし、それと同時に西川は「自分としては、想定内でもあったので」と、どこか落選の可能性を感じていたのだという。それはメンバー発表直前の5月16日、ルヴァン杯サンフレッチェ広島戦の後に話していたことから推察できる。
「4年前と今を比べると、今の方が楽しみかな。4年前はメンバーがほぼ固定で、メンバーに入るだろうという感じだったんですけど、今は自分自身どうなるか分からない。だからこそ楽しみでもあるし、楽しみにできているのは僕自身のパフォーマンスが自分のイメージ通りだからでもあるんですよね。監督によって求められることも、好みも違うから、自分がやり切ったなら納得できるという気持ちです」