リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
降格危機デポルがセードルフを招聘。
本人は準備万端、ファンは不安視。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2018/02/16 08:00
セードルフの監督としての実績は正直心もとない。しかし、その理想が壮大なことも確かだ。
改革は始まったばかりだが、時間はない。
そして、気になるのが次のくだりだ。
「自分が監督することになるチームに、カペッロの哲学を植え付けることはない。カペッロの方法は短期向け。自分のやり方はもっと長い期間のためのものだ」
セードルフはカペッロのスタイルの即効性を認めている。しかし自分は使わないとここでは言っている。
一方で、彼とデポルの契約は今季いっぱい。それよりなにより、チームが置かれた状況は直ちに結果を出すことを新監督に求めている。
12日に行われたリーガ第23節ベティス戦、デポルは敗れた。
これまでにないアグレッシブな姿勢は感じられたものの、トータルフットボールやポゼッションサッカーの片鱗はうかがえず、目に付いたのはいつものロングパス。
リアソールには指笛が鳴り響いた。
セードルフの改革はまだ始まったばかり。
だが、のんびりしている時間はない。