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明大ラグビーは今度こそ甦るか。
新コーチが語る帝京大との差とは。 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNobuhiko Otomo

posted2017/12/21 07:00

明大ラグビーは今度こそ甦るか。新コーチが語る帝京大との差とは。<Number Web> photograph by Nobuhiko Otomo

12月3日、秩父宮ラグビー場で行なわれた早明戦勝利の瞬間。両手を突き上げる背番号4が古川満主将。

丹羽監督としては「いい枠に入れてもらいました」。

 今季その「難しい枠」に入ったのは、対抗戦2位の明大だ。今季の対抗戦グループは、帝京大が7戦全勝で優勝し、以下明大と慶大、早大の3校が5勝2敗で並んだ。当該対戦の結果も3すくみで、公式順位はすべて「2位タイ」だった。

 ただ大学選手権の組み合わせには便宜上の順位が必要だ……ということで、順位決定には対抗戦の規約にある「全対戦の総得失点差」という項目が適用された。この順位決定方法が、各リーグによってまちまちなのがまたわかりにくいのだが。

 実際、明大が帝京大に次ぐ力を見せたかというと、なかなか明言は出来ない。帝京大戦の結果で比べれば、慶大は3点差、早大は19点差、明大は27点差で敗れている。これだけで比べれば最も下なのだが、明大は、日体大と青学大を相手に2度の100点ゲームを演じたのが効いて、「対抗戦全体の総得失点差」で早慶を上回ったのだ。

 では、シードされたのが迷惑かといえば、それはまた別の話だ。

「いい枠に入れてもらえました」

 12月3日の早明戦に勝ち、大学選手権には対抗戦2位扱いで出場することが決まると、明大の丹羽政彦監督は言った。

京産大にも、慶応にもリベンジしたいから。

「最初の相手は法政か京産か。僕らは去年、花園で負けた悔しさがあるので、京産とやりたいですね。どっちのスクラムが強いのか、去年は不完全燃焼のまま終わったので、今年こそ力勝負で決着をつけたい。そこに勝ったら、次の準決勝は、大東と慶応の勝った方が相手。どっちが来てもやるだけだけど、対抗戦で2点差で負けている慶応にリベンジしたい」

 あくまでも個別の事情ではあるが、今季の明大にとって、このドローは戦うモチベーションをとても高く保てる、おあつらえ向きの組み合わせなのだ。

 なお、ラグビーファンはご存知だと思うが、昨季の大学選手権で明大を破った京産大のヘッドコーチは、かつて明大の看板選手として活躍した元木由記雄さんである。もうひとつ付け加えると、今季限りの現役引退を発表した国内最年長選手・釜石シーウェイブスの伊藤剛臣選手は、その元木さんと同学年の46歳である。

【次ページ】 北島監督が亡くなった'96年度が最後の大学日本一。

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