プロ野球亭日乗BACK NUMBER
異常に過熱する巨人vs.DeNAのCS争い。
カギ握る両チーム捕手5人の運命は?
posted2017/09/22 08:00
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Kyodo News
プロ野球のペナントレースはパ・リーグがソフトバンクの2年ぶりの優勝、セ・リーグは広島の連覇で決着。シーズン終了まで残すところ約2週間の戦いの焦点は、クライマックスシリーズ(CS)への出場権をかけた熾烈な3位争いへと移っている。
パ・リーグは9月20日時点(以下数字は全て同)で3位の楽天がCSクリンチナンバーを3として圏内をほぼ確定。残るは2ゲーム差でファーストステージの主催権をかけた西武との2位争いということになる。
一方のセ・リーグはDeNAと巨人の両チームが残り10試合を切っても抜きつ抜かれつ、日替わりで順位が入れ替わるデッドヒートを展開。最後の最後までCS出場権をかけた戦いは予断を許さないようである。
そのサバイバル戦の1つのカギとなりそうなのが、巨人・高橋由伸監督とDeNAのアレックス・ラミレス監督の捕手の起用法になるだろう。
守備面に関しては高橋監督の信頼が厚い小林。
今季はチームワーストの13連敗から巻き返している巨人。この終盤のデッドヒートを制するための司令塔は、基本的には主戦の小林誠司捕手にかけることになる。
ワールド・ベースボール・クラシックでの活躍から、一転して13連敗の“戦犯”にも名指しされる浮き沈みの激しいシーズンを送った小林だが、守備面に関しては実は高橋監督の信頼は一貫して厚い。
エース・菅野智之投手との絆だけではなく、若手の田口麗斗投手やルーキー・畠世周投手との信頼関係も強い。
課題だったキャッチングも昨年に比べるとかなり進歩を見せて、マイルズ・マイコラス投手との関係も決して悪くない。
もちろん売り物の強肩は、盗塁を刺すという以外にも、投手にとっての目に見えない強力な援護にもなっている。