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U-20W杯優勝、イングランドに新星。
ドログバ2世はリバプールで輝くか。
posted2017/06/18 08:00
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph by
Geety Images
イングランドが1966年以来のW杯優勝!
6月11日に行われたU-20W杯決勝ベネズエラ戦での勝利は、母国を沸かせた。ユースレベルとはいえ、世界王者は世界王者。A代表はベネズエラ戦前日に行われたロシアW杯予選スコットランド戦で2-2で辛くも敗戦を免れたばかりだが、巷では“4年後のカタール大会では優勝できるのではないか”との希望的観測がにわかに囁かれている。
イングランドFA(協会)は'22年W杯を“スリー・ライオンズ”復興を告げるターゲットと認識している。そのため、“ヤング・ライオンズ”のタイトル獲得は数年来の取り組みが実を結び始めたものだったに違いない。
U-17、U-19と欧州で結果を残した世代がW杯でも躍進。
5年前に開設されたセント・ジョージズ・パークには建設費用の高さ、またプロ経験のないコーチの存在などに懐疑的な視線が向けられていた。しかし'14年にはU-17代表が欧州選手権を優勝し、昨年はU-19代表が同大会ベスト4に進出。そして当時の主力が今夏のU-20W杯でも成果も残したのだ。
グループステージでのアルゼンチン戦勝利に始まり、開催国の韓国にも際どく下して首位で決勝トーナメントに進出。そして準決勝ではイタリアを倒すなど、その戦いぶりは勝負強さも含めて優勝に値するものだった。
4-2-3-1システムの最後尾では、A代表監督のガレス・サウスゲートを名付け親に持つGKフレディ・ウッドマン(ニューカッスル)が、決勝でのPKストップを含むビッグセーブで要所を締めた。
最終ラインではセンターバックのフィカヨ・トモリ(チェルシー)が、グループステージのギニア戦(1-1)でのオウンゴールから立ち直って全7試合に先発出場。ジョンジョー・ケニー(エバートン)とカイル・ウォーカー=ピータース(トッテナム)の両SBは揃って攻撃意欲旺盛だった。