サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
原口元気のミドルが攻撃を作る。
年末の特訓は引く相手のために。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2017/03/27 12:45
UAE戦後半にはゴール前の絶好機で岡崎慎司へのパスを選択した原口。連続得点記録より、チームの勝利を願うプレーだった。
自分だけでなく、チームの成長ぶりを実感。
3月28日、日本代表はホームにタイを迎える。
ここまで勝ち点をわずか1点しか挙げられていないタイ代表が、引いてくるか、積極的に前に出てくるのか――見えない部分はある。日本のこれまでの戦いぶりを振りかえれば、相手が引いてきた方が苦しみそうな気配はある。
しかし、自分自身だけではなく、チームとしての成長も感じている原口に不安はない。
「相手が引いてくるんだったら、あまり中に入らない方がいいと思うし。自分が外で1回幅をつくらないと、中が窮屈になるので。そこはもう、イメージしていますけどね。
僕の代表でのゴールの種類も1タッチのゴールが多いと思いますし、ミドルが打てるとなると、キックフェイントが効いてくると思う。そういうイメージをつけさせるにはやはり、ミドルシュートが大事なので、まずは1本決めたいですけどね」
ヘルタでの役割に比べて、代表にいるときのほうがゴールに近い位置での仕事を求められる。
その分だけチャンスは多くなる。
それに代表では左サイドにいることで、中に切り込んで右足でシュートを打つ形も多くなる。昨年末に元日本代表の三浦淳寛氏の下を訪れ、ミドルシュートの特訓に取り組んだのも、そこで結果を残すための取り組みの一環だ。
UAE戦では守備から手ごたえを得たからこそ、タイ戦ではゴールに絡むような攻撃での決定的な仕事を。それこそが、チームを引っ張る選手に欠かせないものなのである。