五輪に採用されて、女子ラグビーの地位が向上。

　しかしこのような状況は、7人制ラグビーがオリンピックの正式競技に採用されたことで大きく変化しています。

　7人制の代表と15人制の代表、双方の活動のあり方が明確になっただけでなく、国内外で行われる大会の日程調整や選手招集、中学生や高校生の選手育成なども、体系的に進められるようになりました。それが15年ぶりのワールドカップ本大会出場決定という形で、ようやく結実したのです。

2017年のワールドカップ、そして東京五輪へ。

　日本の女子ラグビー関係者が地道に重ねてきた努力が、ようやく報われたのは、私にとっても嬉しい限りです。限られたリソースを活用する方法で、女子の7人制代表だけでなく、15人制の代表も大舞台に送り届けることができたのは、私としても、感慨深かったです。

　日本の女子ラグビーを、陰になり日向になり支えてきてくださった多くの方々には、この場をお借りして改めて御礼を申し上げたいと思います。またファンの皆様が常に温かく見守ってきてくださったからこそ、女子ラグビーの今日があることはいうまでもありません。

　日本の女子ラグビー界は、2017年の15人制の女子ラグビーワールドカップ本大会、さらには7人制の代表が参加する、2020年の東京オリンピックに向けて邁進していきます。皆さんには引き続き、熱い声援を送っていただければ幸いです。

（取材・構成：田邊雅之）