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リオパラ観戦ガイド <後半戦>
~日本人選手の巻き返しなるか!?~
posted2016/09/15 17:00
text by
寺沢薫Kaoru Terasawa
photograph by
AFLO
雑誌「Sports Graphic Number」(9月16日臨時増刊号)の最新号より、大会日程の前半戦ガイドをウェブ公開したのに引き続き、特集記事「リオパラ観戦ガイド」の後半部分をウェブ転載いたします! 果たして大会後半戦で巻き返し成るか?
特殊弓「コンパウンド」部門は五輪にも無い必見競技!
< 9月16日(金) >
国枝慎吾がまさかのベスト8敗退で、この日の男子テニス決勝戦には登場せず。3連覇を阻まれた元“最強王者”は、試合直後に2020年の東京五輪でのリベンジを誓うコメントを出した。
さて、陸上ではT20(知的障がい)の女子1500m走に18歳の山本萌恵子、31歳の蒔田沙弥香と、このクラスの中距離における日本の新旧エースが登場。蒔田はロンドン大会で5位。その蒔田を抑えて7月の大会で優勝した若手成長株が山本。揃って入賞、メダルを目指す。
また、アテネで銅の平澤奈古が12年ぶりに出場するアーチェリーもチェックしたい。障がい者でも矢を飛ばしやすい特殊な弓を使う「コンパウンド」部門は、オリンピックにない種目で一見の価値あり。
走る求道者、山本は悲願の金メダルなるか。
< 9月17日(土) >
陸上の大本命が登場する。T42クラス(片大腿切断など)の走幅跳に出場する山本篤は、'08年北京大会の同種目で銀メダルを獲得し、日本の義足アスリートで初のメダリストとなったパラ陸上界の第一人者だ。今大会は、15日の時点でリレーで銅メダルを取っているが、最も得意なのは'15年世界選手権で優勝し、世界記録を出したこともある走幅跳である。競技用義肢の研究にも余念がないという“走る求道者”は、果たして悲願の金メダルを手にできるのか。またこの日は、そんな山本を尊敬してやまない日本女子最速の義足スプリンター、髙桑早生も100mに参戦。彼女はリオ五輪の400mリレーで銀メダリストとなった山縣亮太と慶大の同期。「いい報告をしたい」とメダル獲得に燃える。
さらに水泳では、知的障がいクラスの中島啓智が、今年のアジア大会で優勝した200m個人メドレーに。目標は入賞だが、メダルも視野に入っているはず。