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世界と戦う日本ラグビー、サンウルブズ。
新ヘッドコーチとチーム陣容を検証。 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byYohei Osada/AFLO SPORT

posted2015/12/25 11:00

世界と戦う日本ラグビー、サンウルブズ。新ヘッドコーチとチーム陣容を検証。<Number Web> photograph by Yohei Osada/AFLO SPORT

サンウルブズの記者会見にて。左から垣永真之介、矢富勇毅、そしてヘッドコーチのマーク・ハメット、エドワード・カークと続く。

登録選手34人中、日本代表メンバーは10人。

 実際、21日に発表された34人のスコッドのうち、2015年W杯の日本代表メンバーはわずか10人。

 主将のリーチ マイケルはNZのチーフス、SH田中史朗はNZのハイランダーズ、FWツイ ヘンドリックもオーストラリアのレッズと、15年に続いて契約したほか、W杯でスターダムにのし上がった五郎丸歩もレッズと契約するなど、日本ラグビーの看板プレーヤーが次々と海外チーム入り。FWの要となり、負荷の高い右プロップに大学生2人を抜擢するなど、厳しい編成になった。

 もっとも、悪いことばかりではない。

 田中史朗はハイランダーズと契約した理由をこう言った。「僕がハイランダーズへ行けば、日本の若いSHが1人サンウルブズで契約できて、次のW杯に向けてインターナショナルの経験を積める。2019年を考えたら、その方が日本ラグビーにとってはプラスになる」

 この日正式に就任が発表されたマーク・ハメットHCも「メンバー選考にはまったくタッチしていない」と認めながら「知らない選手ばかりのチームをコーチすることは、プロフェッショナルでのラグビーではよくあることだ」と、情報不足での就任を気にする素振りは見せない。

「新しいチームの最初の指揮官になれるのは光栄」

 ハメットHCはNZのクライストチャーチ生まれで、オールブラックスのフッカーとして29キャップを持ち、1999、2003年のW杯に出場。スーパーラグビー・クルセイダーズのアシスタントコーチを5年、ハリケーンズのHCを4年務めたあと、ウェールズのカーディフでディレクター・オブ・ラグビーを1年間務めた。

 同HCは抱負をこう語った。

「クルセイダーズはスーパーラグビーで7度のタイトルを獲得しています。ただ、多くの方は知らないけれど、スーパーラグビー1年目の1996年は最下位だったんです。でもそのシーズンに、のちに成功するための礎を築いた。サンウルブズも、1年目はタフな時間が続くでしょうが、礎作りの誇りを持って、歴史の第一歩を踏み出していくという思いでこの仕事を引き受けました。新しいチームの最初の指揮官になれるというのは光栄なことだし、弱いチームを何とかして勝たせることは私がずっとやってきたこと(笑)。サンウルブズの歴史に何らかのレガシイを残したいと思っています」

【次ページ】 サンウルブズの初戦は2月27日です!

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