野球善哉BACK NUMBER
浅村栄斗は誰よりも早く塁を蹴る!
打撃に走塁、守備が加わり万能に。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byHideki Sugiyama
posted2015/07/17 10:50
浅村栄斗から中村、森、メヒアにつながる西武のクリーンアップは迫力抜群。その得点力をバットとともに足で支える3番の浅村は相手チームにとって脅威だ。
二塁手は日本球界でも人材が豊富な激戦区。
本人の意識は今でも「もっと打撃を上げたい」とバッティングの比重が大きい。チームには、今やヒットメーカーに成長した秋山翔吾とアーチストの中村剛也がおり、バットマンとして譲れない思いもあるのだろう。「僕が打ってもあまり目立たない」と自嘲気味に笑うが、西武にとって浅村の存在価値はバッティングだけではない。
現在、日本プロ野球のセカンドには魅力ある選手が集中している。侍ジャパンに選ばれているヤクルトの山田哲人をはじめ、広島の菊池涼介、パ・リーグでは、千葉ロッテのクルーズや、楽天の藤田一也の守備力は芸術そのものだ。メジャー帰りの田中賢介も熟練のプレーを見せている。
その中で走・攻・守、全てにおいて、高い水準のプレーを見せている浅村。彼のハイクオリティーなプレーからは、後半戦、決して目が離せない。