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凱旋門賞、日本勢は史上最強!?
異なるタイプの精鋭3頭が頂を目指す。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2014/10/03 10:30
ジャスタウェイと併せて追い切られたゴールドシップ(左)。騎乗の横山典弘は馬場適性について「合っている。フットワークもグリップも良かった」とコメントしている。
6カ月連続世界トップを維持するジャスタウェイ。
IFHA(国際競馬統括機関連盟)が発表するレーティングで、6カ月連続世界トップを維持しているジャスタウェイ(牡5歳、父ハーツクライ、栗東・須貝尚介厩舎)。ドバイデューティフリーを圧勝したパフォーマンスをここでも発揮できれば、充分勝ち負けになるだろう。
安田記念以来約4カ月ぶりの実戦となるが、過去最長のブランクで凱旋門賞を勝ったのは'65年のシーバードで、約3カ月ぶり(中90日)だった。それでも、須貝調教師は「歴史は変わるもの。この馬は休み明けでも走るしね」と意に介さない。2000mを超える距離では勝っていないが、「対応できる」と自信を見せている。
1日にシャンティイ競馬場の芝コースでゴールドシップとの併せ馬で追い切られた。騎乗した福永祐一は「輸送が上手くいったので、強い調教ができたことは評価できる。自分にとっても大きな挑戦。ジャスタウェイの100%の力を発揮できる騎乗をしたい」と話した。
横山典「ゴールドシップのなかで最高の追い切りができた」
史上初の宝塚記念連覇をやってのけたゴールドシップ(牡5歳、父ステイゴールド、栗東・須貝尚介厩舎)も具合がよさそうだ。ジャスタウェイと併せた追い切りで感触を確かめた横山典弘は「これまでぼくが乗ったゴールドシップの追い切りのなかで最高の追い切りができた」と述べた。
この馬は昨秋、京都大賞典5着、ジャパンカップ15着と不振に喘いでいたとき、「日本で走っているから勝てないんだよ」と言われたほど、力のいるヨーロッパの芝で走ってこそよさが活きるタイプと見られている。
札幌記念ではハープスターをかわすことができず2着に終わったが、この馬にとっては距離が短いと思われた舞台でも格好をつけたことで、「次」への期待がふくらんだ。