写真の横に手書きのメモを置いた“読める”写真展。

　ギャラリーにはブラジルで撮った400近い人たちのポートレイトをずらっと並べているスペースもある。

「彼らの顔を眺めていると、国籍や人種、年齢も身なりもまったく違う人たちがサッカーのためだけに集まってきているのが一目でわかって、単純に面白い。ワールドカップの会場って暗い顔した人がいなくて、みんないい表情をしてくれるんだよね」

　そして今回はエッセイや独特の雰囲気を持つ文章にもファンが多い近藤ならではの“読める写真展”になっている。

「写真の横に手書きのメモを置いています。どうしてこの1枚が撮れたのか、を観る人の想像力を邪魔しない程度に書いています。たとえば、カズ（三浦知良）がレシフェのビーチを走っている写真を展示しているけれど、その写真を撮った経緯なんかはとても面白かったので」

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