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イングランド2連敗で早々に敗退も
ホジソン続投で見える"明るい未来"。 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2014/06/26 10:30

イングランド2連敗で早々に敗退もホジソン続投で見える”明るい未来”。<Number Web> photograph by Getty Images

グループ最終コスタリカ戦の先発メンバー。21番バークリーや7番ウィルシャー、23番ショーなど若手が出場機会を得た。

バークリーは台頭したが、ルーニーの牙城は揺るがず。

 そして両者を凌ぐ逸材と言われるロス・バークリーも、初戦からW杯のピッチを経験した。途中出場だが最初の2試合で計1時間近い出場時間は、慎重派のホジソンに予想された起用法からすれば長めの時間だ。

 国内では、ルーニーの代わりにバークリーの先発起用を望む声も多かった。今後はルーニーの代表落ちが妥当とする意見まである。28歳のFWはキャリアの斜陽期に入るという見方によるものだ。

 だが、ホジソンは少なくともEURO2016に向けてはルーニーを主力として位置づけ続けるべきだろう。2試合で1ゴール1アシストの10番は、走行距離もチーム最高でスタミナにも不安はなし。仮にスピードが落ちても万能性の持ち主は中盤でも機能できる。世代交代が進むチームで、ジェラードから「頼れるベテラン」のバトンを受け取るに相応しい。

 敗退決定後の「ファンに申し訳ない」という発言にも、苛立ちからテレビカメラの前でファンを非難した4年前とは違う責任感が窺える。

ボランチ、守備陣にも世代交代の波が。

 代表におけるジェラードの進退は本人次第だが、代表キャリア続行の場合も、中盤の核はジャック・ウィルシャーへと切り替える時期に来ている。同時に、センターハーフのパートナーとしては、今回は開幕直前の怪我で戦力にならなかったアレックス・オクスレイド・チェンバレンの起用に期待したい。

 今大会ではリバプールでもジェラードとダブルボランチを構成するジョーダン・ヘンダーソンがレギュラーとなったが、ウィルシャーとチェンバレンはアーセナルの主力。アーセン・ベンゲル監督も、センターハーフを最終的なチェンバレンの適所と見ている。アーセナルには、怪我で今大会を欠場したが、まだ20代半ばのセオ・ウォルコットというサイドアタッカー兼ストライカーもいる。

 今大会で泣き所となった守備は、27歳のジョー・ハートを守護神として据え置き、ひとまず28歳のCBギャリー・ケーヒルを最終ラインのリーダーとして若手を使いながら育てるしかない。今大会のメンバーにもクリス・スモーリングとフィル・ジョーンズというCBの相方候補がいる。大会直前のテストマッチ2試合で後半にベンチを出た20歳のジョン・ストーンズも、EURO2016ではメンバー入りを争って然るべきだ。

【次ページ】 結果は過去最悪でも、復活の道は見えた。

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