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長谷部「ミーティングは必要ない」。
“結果論”を受け入れる覚悟と共に。 

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寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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posted2014/06/24 10:45

長谷部「ミーティングは必要ない」。“結果論”を受け入れる覚悟と共に。<Number Web> photograph by Getty Images

ザッケローニ監督は、キャプテンとして、人間として、そして選手として長谷部誠に全幅の信頼をおいている。コロンビア戦、日本の誇りを見せ付けてほしい。

『○○○の夜』の歴史を踏み越えて。

 2011年のアジアカップ以降、最終予選前の食事会、コンフェデレーションズカップの初戦のブラジル戦後など、現代表は何度か選手ミーティングを行なったことで、好転した過去がある。確かにコンフェデレーションズカップの第2戦となるイタリア戦は敗れたが、「日本のサッカー」で相手を苦しめることに成功している。現代表に限らず、日本代表では『○○○(地名)の夜』と呼ばれた選手ミーティングの歴史がある。その多くが、戦績が伴わない、選手間の考え方のズレや悪いチーム雰囲気を改善し、打開するために行なわれてきた。

 長谷部が「ミーティングが必要ない」というのには、それだけの裏付けがあるからだ。選手間で交わされる会話や選手たちの振る舞い……。キャプテンとしてチーム全体を観察したうえで、下した判断なのだ。そしてチームの土台となる選手たちの様子については、こう語った。

「このチームが2試合、満足のいく形で試合ができなかった中で、それでもチームがまとまり、同じ方向を向けているのは、出番のない選手、出番の少ない選手の立ち居振る舞いや、練習からも伝わってくる彼らの高い意識に支えられているのかなと、一番感じています」

 だというのに、消化不良の試合が続く現実を長谷部は申し訳なく感じているに違いない。

「うまく行くときもあれば、うまくいかないときもあるのがサッカー。でも今はただ単純にピッチのうえで、ただ(自分たちのサッカーを)出せていないだけだと思います」

「最終的には結果論じゃないですか」

 初戦に敗れたあとには、「自分たちのサッカーをやろうという部分に関しては、ブレはまったくない。でも、こういうところでの経験。そういう意味では自分たちの未熟さを感じますね」と話した。「自分たちのサッカーをすることが勝利への道」と迎えたギリシャ戦でも勝ちきれなかった。長谷部は、2度目のW杯をどう思っているのか?

「まだ終わっていないので、総括するという感じではない。このチームにはW杯が初めての選手もいれば、2回目の選手もいるし、3回目の選手もいる。でも、1回経験しているからといって、今度も同じようなシチュエーションかと言われたらまた違う。そういう意味で言えば誰しもがこのブラジルW杯に関しては初めて。そういう意味でいえば、最終的には結果論じゃないですか」

 そう言ったあと長谷部は、声を出して笑った。

【次ページ】 他力だろうと、勝ち抜くことしか考えていない。

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