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春場所を荒らすのは、
超新星か技能派大関か。
~遠藤と鶴竜、それぞれの現在地~
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byKYODO
posted2014/03/13 16:30
井筒部屋で遠藤と稽古を行なった鶴竜(右)。4日間で計66番を取り63勝と力の差を見せた。
「荒れる春場所」といわれ、思いがけず波乱の展開が繰り広げられることが多い、3月の大阪場所。話題の中心は、前頭筆頭に躍り出た遠藤だ。プロ入り後1年を迎え、場所前に師匠から出稽古解禁を申し渡された。初の出稽古の相手は、今場所綱取りの声が掛かる鶴竜だった。
「立ち合いが全然違います。40番取ってやっと1番勝てるくらい。得意の左四つにすらなれなくて、自信無くなりました(笑)。でも、この経験をせずに本場所を迎えていたら、もっと訳わかんない状態になっていたと思いますから」
そう苦笑する端正なマスクは、真っ赤に擦りむいた傷だらけ。連日、出稽古に赴き、白鵬からも“洗礼”を受けた。「顔がボロボロで……。治る暇がないんですよ。この成果を本場所で少しでも見せられれば。初めて上位陣と総当たりするので、やり残したことのないように場所に臨みたいです。ひとつでも多くいい相撲を取りたい。最初から負けることを考えてはいない。荒れる春場所の主役になれるよう、頑張ります」