3人の存在が証明する日本女子ゴルフ界の豊かさ。

　北田は今年、交流のある片山晋呉の助言でパターを替え、これがパットの改善につながっているという。確かに、平均パット数は昨年の36位から今年は20位まで上がっている。飯島もパットが向上して昨年の45位から15位まで上昇。「パット・イズ・マネー」の格言通り、獲得賞金が伸びている。

　藤田の場合は、昨年オフから専属トレーナーを雇って、オフはもちろん、シーズンが始まった後も、試合のない週にはランニング中心の基礎トレーニングを行なった。ずっと父親の指導を受けてきた環境から独り立ちして、苦手にしていたフィジカル面の強化に取り組んだことが、今年の飛躍につながったようだ。

　この3人は、プロ野球で言えば、中日の吉見一起とか、ロッテの今江敏晃のような存在だろう。大スターではないが、欠かせない存在。そういう選手が、時に主役になり、ファンを引き付ける状況こそプロスポーツの豊かさの証明だ。今年の残り試合、この3人がどのようなプレーを見せるか、注目したい。