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女子テニス、フェド杯2部降格も――。
伊達不在の新チームが掴んだ手応え。
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byGetty Images
posted2013/04/22 11:35
土居美咲(右)とダブルスを組んだ青山修子。試合には敗れたが、代表初選出ながらダブルスの世界ランク59位の実力を見せた。
土居は悔しい思いを払拭できたか!?
土居は単複2試合に出場、2敗だったが、「20位前後につける選手(スアレスナバロ)とやりあって、チャンスもあった」と手応えを口にした。
ロシア戦では苦い思いをしたはずだ。初日に伊達が右のアキレス腱を痛め、村上監督は翌日のシングルスには伊達に代えて土居を起用するか、伊達をそのまま出すかの決断を迫られた。結局、チームの勝利が懸かった大事な試合を経験の乏しい土居に任せることはできず、伊達を起用したが、故障が響いて完敗。これには、出場できなかった土居にも悔しい思いが残っただろう。それだけに今回、単複2試合をこなし、戦力になることを証明できたのは大きい。
森田は初日の試合後こそ「迷い」を口にしたが、翌日は「今の自分の武器は、速いテニスと攻める姿勢。クレーでも下がらず攻める」と、ねらいを明確にして臨んだ。2つ黒星が並んだが、「クレーコートでやっていかなくてはいけないことが分かった。クレーでもできるんじゃないかという手応えも得ることができた」と前向きにとらえた。
確かに今は未熟で頼りないチームである。しかし、若い選手の伸びしろというのは侮れない。来季は2部降格となるが、その戦いも決して無駄にはならないだろう。そこで一回り大きくなって、もう一度ワールドグループに戻ってくればいい。