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バイエルンに完敗したユベントス。
それでも、彼らが前を向く理由。
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byREUTERS/AFLO
posted2013/04/11 12:15
前半終了後、ハーフタイムにピッチから出る時のユベントスの選手たち。0-0というスコア以上の実力差を肌で感じた選手らの顔に、余裕はまったくなかった。
「今はバイエルンが上」だが、次は勝つ!
敗退が決まった指揮官コンテに、もはや葛藤の色はなかった。たった今敗れたばかりのバイエルンこそ、追うべき指標、チーム作りのモデルケースだ。
「抽選でバイエルンを引き当てたとき、ユーベがどこまで強くなったのかを計るために、彼らをベンチマークにしようと考えた。彼らの強さは、ロッベンやリベリーら個人能力によるものではなく、マンジュキッチのようなFWが絶え間ないプレスをかけ続ける献身性にある。大金があれば一流選手をいくらでも買い漁れるだろう。勝てるだろう。だが、それだけだ。チームを作り上げていくのは玩具を集めるのとちがう。このチームにはまだまだ成長の余地がある」
颯爽とセミファイナルへ進むバイエルンとのギャップは大きい。だが、20歳になったばかりのMFポグバは、もう再戦を待ちきれない。葛藤もない。
「今はバイエルンが上だ。だが、次に彼らと対戦するときには、対等に戦えるようになりたい」