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上原浩治が節目の5年目に
厳しい道を選んだ理由。
~レッドソックスでの再挑戦~
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byYukihito Taguchi
posted2013/02/12 06:00
昨季終盤には14試合連続無失点を記録。チームのワイルドカードプレーオフ進出に貢献した。
今オフ、レンジャーズからFAとなっていた上原浩治が、名門レッドソックスと契約した。
昨季は、故障のため一時離脱したものの、37試合に登板し、防御率1.75。リーグ屈指の好成績を残したこともあり、公式戦終了後は10球団ほどの間で争奪戦が繰り広げられた。レッドソックスとの正式契約後、「一番評価してくれたから」と話したが、上原の本音は別のところにあった。
今年4月で38歳。常識的な考え方であれば、慣れ親しんだ環境を選択しても不思議ではない。
実際、2009年から2年半所属したオリオールズからは熱心な誘いを受けただけでなく、本拠地ボルティモアには現在も家族が住んでおり、移籍先の有力候補に挙げられていた。'11年途中にトレードで移籍したレンジャーズも、ワシントン監督が自ら国際電話で説得するなど、誠意ある対応で残留を熱望していた。それでも、上原はまったく新しい環境を選択した。