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<『Dear KAZU』出版記念> ジョルジーニョ 「彼はフェノーメノだな」 ~カズへの6通のエール~ 

text by

藤原清美

藤原清美Kiyomi Fujiwara

PROFILE

photograph byDaisuke Ito/Kazuaki Nishiyama

posted2011/12/18 08:01

<『Dear KAZU』出版記念> ジョルジーニョ 「彼はフェノーメノだな」 ~カズへの6通のエール~<Number Web> photograph by Daisuke Ito/Kazuaki Nishiyama
カズにゆかりのある人々からの手紙を収録した
『Dear KAZU 僕を育てた55通の手紙』刊行特別企画。
時に頼れる味方として、時に警戒すべき相手として、
同じピッチに立った6人の選手が送る6通のエール。
第5回は、鹿島アントラーズで活躍した
ジョルジーニョ(元・ブラジル代表)からのメッセージです。

ジーコ        トニーニョ        ジーニョ        ペレイラ        ジョルジーニョ        アルシンド

ジョルジーニョ1964年8月17日生まれ。右SB。'95年、鹿島へ移籍。ブラジル代表としてアメリカW杯に出場。'06年からはドゥンガ監督の下、代表チームのアシスタントコーチを務めた。(写真:Jorge Ventura)

 本当? 44歳で、まだプレーしているの? 彼はフェノーメノ(ポルトガル語で怪物、非凡の意)だな。ブラジルでは、ロナウドのことをフェノーメノと呼ぶんだけど、僕に言わせれば、カズもだ。44歳でまだプロとしてプレーしているのは、サッカーでは最高の栄誉を勝ち得たのも同然だ。FWでは、ポーランド人のグジェゴシ・ラトーが、記憶違いでなければ、確か45歳までプロとしてプレーしたんだけど、カズは最年長になれるんじゃないかな。これはもう、成功を祈るしかないよ。

カズとはビスマルクを通して知り合い、個人的にも話をしていた。

 彼とはJリーグ時代、オールスター戦や年末のJリーグアウォーズで何度も顔をあわせたよ。親しい友達、というわけではなかったけど、ビスマルクを通して彼と知り合い、個人的にも話をしていた。

 僕は'06年から'10年W杯まで、ブラジル代表監督だったドゥンガの下で、アシスタントコーチを務めていた。今は監督としての経験を積んでいるよ。

 サッカーで生きて行くのは良いものだよね。カズにいつか、もうプレーを続けられないと思う日が来ても、監督やディレクターなど、彼の力が日本サッカーに必要とされることは、たくさんある。

 でも、ともかく今は、彼が健康で、信念を持って続けられることを祈る。現役が続けられるということは、プレーできることを本当に心から喜び、楽しんでいるということだからね。

第6回は12月19日(月)、Jリーグ草創期にカズらと共にJリーグブームの一翼を担ったアルシンド(元・鹿島アントラーズ)からのメッセージを公開します。
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