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スペインとスウェーデンを連破!
カペッロ率いるイングランドは本物か? 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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posted2011/11/24 10:30

スペインとスウェーデンを連破!カペッロ率いるイングランドは本物か?<Number Web> photograph by AFLO

スペイン戦で、ベントのシュートのこぼれ玉に反応して決勝点を奪ったランパード。代表では絶対的な存在ではないが、チームにとっていまだ強力な武器であり続けている

開幕までの残り7カ月で若手FWの成長は見込めるか?

 ダレン・ベント(アストンビラ)がFKに頭で合わせ、ポストに嫌われてゴール前にこぼれたボールをランパードが押し込みスペインから決勝点を奪った。だが、イングランドのカウンターが実を結ばなかった背景には、味方にスペースを作り出す動きも、攻撃にタメを作るポストプレーも苦手なベントの欠点がある。スウェーデン戦では、フルアムのターゲットマン、ボビー・ザモラが先発したが、周囲を呼び込むプレーはできても、逆にゴール前での2度のチャンスを逃している。勝利を決めた1点は、バリーの頭をかすったボールを相手CBがヘディングで叩きつけたもので、実質的には敵の自殺点だ。

 但し、残る7カ月間では、主力が負傷する危険性もある代わりに、今回は揃って途中出場に終わった、ダニー・ウェルベック(マンU)とダニエル・スタリッジ(チェルシー)の両若手FWが、クラブで自信を深めて成長する可能性もある。固め打ちが可能なジャーメイン・デフォー(トッテナム)が今季終盤で波に乗るかもしれない。昨季の時点では新世代の9番と期待されたアンディ・キャロル(リバプール)が、カペッロも指摘する私生活を含むサッカーへの取組み姿勢を改めて一皮剥けるという淡い期待もある。

勇退するカペッロが残していくW杯に向けた“置き土産”。

 少なくとも、カペッロ一行に幻滅していた国民が、ウェンブリーでの2連勝で希望を取り戻し始めたことは間違いない。EUROの組分け抽選は12月2日に行われ、その6日後には、グループ戦でのルーニー出場の可否が裁かれる。仮に不利な外的要因を抱えるはめになったとしても、EUROを最後に退任するカペッロは、2014年W杯に向けて、「国際大会経験のある若手」という置き土産を残してくれるに違いない。久しぶりに代表の今後に前向きになれた、11月のフレンドリーだった。

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