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MMAの世界基準で日本が変わる!
2012年2月、UFC日本大会開催へ。 

text by

橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph bySusumu Nagao

posted2011/09/13 10:30

MMAの世界基準で日本が変わる!2012年2月、UFC日本大会開催へ。<Number Web> photograph by Susumu Nagao

9月6日、UFC日本大会開催の記者会見には日本のトップファイターが集結した。写真左から山本“KID”徳郁、福田力、五味隆典、岡見勇信、マーク・フィッシャー(UFCアジアマネージングディレクター)、秋山成勲、小見川道大、日沖発、水垣偉弥

スーパー・アスリートによるMMAという至高のスポーツ。

 ミルコ・クロコップ、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ヴァンダレイ・シウバ、マウリシオ・ショーグン、それに五味隆典や山本“KID”徳郁。

 かつての日本において格闘技黄金時代を支えた選手たちが、いまはUFCと契約している。彼らが出場、あるいはプロモーションに登場すれば、元・格闘技ファンが心の奥底にしまいこんだ感情に触れることは間違いない。

 加えて、各階級の頂点には信じられないほどハイレベルで多彩な王者たちがいる。

 中量級のスピードと超重量級のパワーをあわせ持つヘビー級王者ケイン・ヴェラスケス。

 あふれんばかりの格闘センスで飛び技、回転技を連発、キャリア3年でライトヘビー級王座を獲得したジョン・ジョーンズ。

 ウェルター級王者のジョルジュ・サンピエール、通称GSPは「MMAの進化を10年早めた」と言われる究極のオールラウンダーだ。

 PRIDEでは中堅だったアンデウソン・シウバは、ミドル級王座を9度防衛。いまやMMAのパウンド・フォー・パウンド(体重差がないと仮定した場合の最強選手)と見なされている。全員が、リオネル・メッシやウサイン・ボルトと並び称されるべきスーパー・アスリートと言っていい。

“PRIDEがない時代”から“UFCがある時代”へ。

 元ファンの掘り起こし、新規層の開拓、そのどちらも可能な選手層を誇るUFCは、海外進出にあたって手ぬるい真似は絶対にしないことでも知られている。

 イギリス大会開催にあたっては、巨額の赤字を生みながらも現地に支社を設立し、MMAのイメージを“野蛮人の殴り合い”から“最先端のファイティングスポーツ”に一変させた。日本で広報活動を担当するのは電通。ぬかりはないはずである。

 ネックがあるとすれば、前座試合が午前10時、メインカードが正午開始という北米での中継に合わせた時間設定だ。

【次ページ】 「世界最高レベルの格闘家を連れていく」(D・ホワイト)

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