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“野球DJ”が名曲、珍曲をご紹介。
「プロ野球 音の球宴」へようこそ。 

text by

村瀬秀信

村瀬秀信Hidenobu Murase

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posted2011/08/03 12:20

“野球DJ”が名曲、珍曲をご紹介。「プロ野球 音の球宴」へようこそ。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

ファンタスティック・ピッチング・マシーン中嶋氏(写真左)とヨシノビズム氏。両者ともに熱狂的な日本ハムのファンですが、イベントでは様々な球団の曲がかかります

スター選手、監督、審判……の香ばしい名曲の数々。

「このイベントで流す音楽はすべて野球音源です。球団や選手の応援歌から選手が歌う歌謡曲、ドラマやアニメの主題歌等、オフィシャル・アンオフィシャル分け隔てなく、古今東西の野球音源を親のカタキのように網羅し、野球と音楽を結びつけようと試みるイベントです。野球音楽といってもジャンルはめっぽう広いですからね、今では歌を出す選手もほぼ絶滅状態ですが、過去の分だけでもかなりの数がありますからね。ホント、意外な選手がしれっと出していたりするので、まだまだ未知の音源は相当埋もれているはずですよ」(FPM中嶋)

 これらの珍しい野球音源が飛び交う“音球”へ筆者も何度か足を運んだことがあるのだが、毎回毎回、登場する時代の徒花ともいうべきカルトすぎる名曲の数々は、スター選手の曲から、監督、ファン、審判に素人の自主製作盤なんてものまで、その数の膨大さ、深度は驚異的だ。

ふたりの“野球DJ”に選んでもらった野球音源・珠玉の10曲。

「こういう曲ってもともとは企画モノですよね。応援歌にしろ野球選手のものにしても、企画モノというものは野球に限らず、『この時代にこういう傾向のものが流行ったんだ』という面白さがあると思うんです。往年の野球選手の曲に当時を懐かしむもよし、トンデモな曲に驚くもよし。いろんな楽しみ方ができると思いますよ」(FPM中嶋)

 と、いろいろ説明しても埒が明かない。日本のプロ野球界に過去、どんな音源があったのか知るために、実際に“音球”の2人に、野球音源・珠玉の10曲を選んでもらった。

「あなたまかせの夜」 江本孟紀
レコードを数多くリリースしている球界のモテ男・エモやん の、歌というか、夜の心得ソング。「一つ、俺のやり方に絶対服従のこと」、「二つ、恥ずかしがることはない、しかし大胆すぎてもいけない」……なんて語り(作詞:なかにし礼)が延々と続いていく。
「野球選手と夜の銀座の集大成ソングです」(ヨシノビズム)

「ひとりぐらいは」 森安利明
'70年に黒い霧事件で球界を追放された東映フライヤーズの速球王・森安氏が72年に出した演歌調の一曲。自身の背景と相まって味わい深い一曲となっている。
「間奏部での森安氏自身の筆によるポエトリー・リーディングは、夜中にひとりで聴いていると危険を感じずにはいられません」(ヨシノビズム)

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