選ばれし者の恍惚と不安を引き受けた18歳。

「そういう風に思われない自信はないんです。今の僕は技術も練習量も足りない。万が一悪いプレーをしてしまった時は、僕も悔しいけど日本の先輩方もゴルフファンも悔しいと思う。そこまで考えなきゃいけないと思うと、ジャンボさんや片山さんにかかってた重圧はすごかったんじゃないかと思いますね」

　まだプロ3年目の18歳。本当はそこまで肩肘を張る必要はないのかもしれないが、石川はすべての責任を引き受けた上で肩書きを背負うことを決めたのである。

賞金王の名声をさらに上げるための戦いはすでに始まっている。

　その上で掲げた2010年の目標は。

「1つは（4月の）マスターズで予選を突破すること。そして、もう1つは日本ツアーでまずは1つ優勝すること」

　年明け早々にタイに渡り、2010年の初戦としてアジアと欧州の対抗戦ロイヤル・トロフィーに出場。2月には米ツアー3試合に出場を予定している。

　賞金王の重みを意識しながらの石川の戦いはすでにスタートを切っている。