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石原都知事の活躍で、東京に五輪がやってくる!?
text by
藤山健二Kenji Fujiyama
photograph byNaoya Sanuki
posted2005/10/13 00:00
52年の時を経て、東京で再び五輪が開催されるかもしれない。石原慎太郎都知事が8月5日に初めて2016年夏季五輪の誘致について言及した時は半信半疑だったが、9月2日の会見でも同知事は「16年がダメでも20年をめどにやる」と意欲を見せ、同20日の定例議会でついに正式に招致を表明した。「オリンピック開催を起爆剤として、日本を覆う閉塞感を打破したい」という言葉は、いかにも豪腕の同知事らしいが、実際に招致するとなると、越えなければならないハードルがまだ山ほどある。
2016年の五輪開催地は、4年後の'09年夏に開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で決まる。日本オリンピック委員会(JOC)は'06年末までに国内候補地を一本化する予定にしており、まずは「国内予選」で勝たなくてはならない。現時点で立候補を正式に表明しているのは福岡市だけだが、同市は単独ではなく九州全域での開催を計画している。ただ、IOCは今、経費や警備の問題からより小さな五輪を目指しており、広域開催の福岡案では、各国との招致合戦に勝てない公算が大きい。そう考えると、国内候補地が東京に一本化されるのはほぼ間違いないだろう。