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各団体の苦渋の決断と
プロレスが示した強さ。
~みちプロの面々はへこたれない~
text by
門馬忠雄Tadao Monma
photograph byMasashi Hara
posted2011/04/16 08:00
両国大会終了後、「がんばれ! 東北!!」と書かれた横断幕をリング上で掲げる選手たち
大震災は、首都圏のプロレス興行も直撃した。中止または延期か、それとも、予定通り開催か。両国国技館大会を目前にしていた2つの団体は、ギリギリの決断を迫られた。
前者を選択したのは、若い女性に人気のドラゴンゲート。大会は3月20日に予定されていたが、岡村隆志社長が16日、ファックスで「お客さんの安全を優先して中止します」と発表した。後者を選択したのは、翌21日に開催予定だった全日本。武藤敬司社長が「チームワークでプロレスの一生懸命さを伝えたい」と、非難覚悟で開催を決め、電源車を用意するなど、最大限節電に努めて興行を打った。正しいか否か、正解などある筈もない。どちらも苦渋の選択だった。